アルドーレ代表 木村友彦が日頃、考えていることや思うことを独自の目線で語ります。

2007/05/30
財務戦略
何度かこのブログで言及している福島県の民事再生法を適用したD社の破綻理由が徐々に分かってきました。別に同業他社の悲劇を興味本位で知りたい訳ではありませんが、ここ数年で飛躍的な増収増益を連発していた同業者がなぜこのような事態になったかは同業経営者として気にならないと言ったらウソになります。

2200億円の売上高に対して636億円の負債、確かに負債も莫大な額ではあるが、借入金の対売上比率で29%。数年前までのパチンコ業界なら決して悲観的な数字ではありませんでした。現在の基準に照らし合わせても民事再生するほどの比率だとは信じ難いほどです。実際、この程度の比率の借入金を保有してる企業は少なくないはずです。確かに今後のパチンコ業界の展望を考えると重い数字ではありますが、D社の民事再生は自分なりに腑に落ちない面があったのも事実でした。

どうやら破綻理由は無謀な財務戦略、無理な資金調達手法に問題があったようです。最近、業界ニュースで良く聞く「キャッシュフローを担保にした事業の証券化」による資金調達、なんとなく聞こえの良い資金調達方法ですが、中身の契約条件・内容は借り手側にとって非常のリスクの高いものが多いようです。

D社はいわゆる黒字倒産だったようです。

パチンコ人口が激減していく中で同業他社との過当競争、台入替費用の負担増、金融機関の撤退、強まっていく規制・・・
営業戦略だけしっかり実現していれば安泰というのは過去の話。しっかりとした財務戦略と営業戦略がリンクして初めてまともな経営戦略が立案できます。

そして最後は人の力。我が社にも課題は残されてます。
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