アルドーレ代表 木村友彦が日頃、考えていることや思うことを独自の目線で語ります。

2007/02/11
通名→本名
今日は少し真面目な話で・・・

自分は在日韓国人です。親父は韓国の生まれで自分は在日2世です。
幼少の頃、親父から良くこんなことを言われました。
「在日韓国人は日本人の2倍努力してやっと対等の結果が出る。もっと努力しろ!」
「韓国人であることを誇りに思え!絶対に韓国人であることを隠すな!」

そのような家庭で育ったので、幼少の頃は韓国人であることを隠すことはありませんでした。しかし、中学生になる前後辺りから自分に変化が生まれました。
自分の通っていた中学校では韓国人差別によるイジメが横行していました。学年に4〜5人は在日韓国人がいたように記憶してるのですが、体力のない在日の子や勉強のできない子は激しい言葉の暴力を受けていました。
自分は直接的に苛められたことはありませんでしたが、間接的には嫌な思いをたくさんしました。中学生と言えば思春期です。はい、こんな自分にも思春期はありました。(笑)自分が思いを寄せてる子が韓国人を差別している・・・

この頃から自分は韓国人であることを人に言わなくなりました。

そして現在、自分には8歳と5歳の息子がいます。小学校に入学すると同時に子供の苗字を通名の「木村」から本名の「李」に戻して通わせています。
韓国人は日本人と同じ黄色人種。苗字が「木村」であれば息子が韓国人であると知る人はいないでしょう。自分から「俺は韓国人」と言わない限りは。しかし「李」なら外国人であることは明白です。

昔、親父から言われたように息子にも韓国人であることに誇りを持ってもらいたい、そして隠さないで欲しいという思いから「李」で通わせることにしました。
子供の苗字を本名にしたことは家族でも賛否両論でした。反対の意見も分からないではありませんし、逆に賛成の意見も本質では自分の考え方とは違う方もいらっしゃいます。
ただ、息子が大きくなって自分の意思をもって「木村」の通名に戻したければ反対する気はありませんし、日本人に帰化したければそれも反対しません。それは息子の自由です。

日本はかつてない韓流ブーム、韓国人への偏見も過去と比較すれば消えつつあります。しかし、職業差別や人権差別は少なからず残っているのは事実です。韓国国籍であるが故に生き難い環境にブチ当たれば帰化することを息子に勧めます。

今のところ、息子は差別を受けた
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