アルドーレ代表 木村友彦が日頃、考えていることや思うことを独自の目線で語ります。

2013/11/20
コアコンピタンス経営
コアコンピタンス経営(競合他社が真似できない圧倒的な核となる能力)の実践企業としてマスコミにも取り上げられ、独自性を追求した「あったらいいな戦略」で激戦区の大阪で驚異の90%以上の平均稼働率を誇る道頓堀ホテルさんが神戸市で運営するパチンコ店、天一板宿店さんにベンチマークに行ってきました。


兵庫県指折りの大手チェーン企業がドミナント出店している商圏内で天一さんの台数規模は292台しかなく、私のような同業者から見ると相当厳しい営業を強いられることが容易に想像できます。しかし本日夕方の天一さんの稼働率は90%前後で商圏内で圧倒的なNO.1でした。

本日は天一さんの営業部長と板宿店のマネージャーのお話を聴かせて頂きました。
まず差別化の一環としてターゲットは地元の高年齢層に絞っており、パチンコの商品構成は海物語やハネモノ比率を全国平均より圧倒的に高くし、パチスロは全台Aタイプのみという徹底ぶり、またパチンコは全台各台計数器を設置、人件費削減は2の次で顧客接点の量と質を向上させるための設備投資だそうです。新聞折込は徒歩/自転車圏内の1次商圏のみ※元町店は新聞折込ゼロ、店舗のHPは必要最低限、メールによる会員訴求は原則無し…

コアコンピタンス経営とは「捨てる経営」だと思いました。あれもこれも狙うのではなく、絞り込んだターゲット/提供価値/提供方法だからこそ独自性が生まれ、大手には真似のできない中小零細企業独特な隙間戦略に成り得るだと思います。あれこもこれもの戦い方では資金力や人材力のある大手には勝てません。まずは何を捨てるのかを明確にすることで独自性が発揮されます。

天一さんは現状で満足されておらず、次なるコアコンピタンスの模索をされていました。その裏にあるのは「このままではいけないという危機感」です。その危機感の全社員での共有が新たな商品開発のエネルギーの源です。

来期のアルドーレの経営計画を考える上でとても勉強になるベンチマークでした。共に学ぶ同じ業界人の天一さんに感謝です。



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