アルドーレ代表 木村友彦が日頃、考えていることや思うことを独自の目線で語ります。

2009/07/26
業界短観
一昨年のパチスロ4号機撤去を機にパチンコ業界は一気に冬の時代に突入しました。その後の金融機関の貸し渋りや貸し剥がし、リーマンショックによる土地/投機バブル崩壊など、パチンコ業界のみならず日本経済全体に悪影響を及ぼすことが一気に溢れ出した感があります。これらの現象はパチンコ業界にも大きな影響を及ぼしました。

このような中でパチンコ業界は月間100店舗ペースで全国のパチンコ店が廃業するという非常事態にも一時陥りました。現時点では全国のパチンコ店は休業店舗も含めると1万1千店舗というデータもあります。これは平成7年のピーク時に比較して7千店舗減、もっと深堀してみると、「廃業〜大手チェーンに買収」されている廃業撤退店舗を含めると1万店舗以上のパチンコ店が消失したと予想します。つまり半分以上のパチンコ店がこの14年間で消え失せたのです。

しかし、その状況もようやく下げ止まりの感があるようです。今年になってからの廃業店舗数は明らかに鈍化しており、それを証拠に廃業店舗の物件情報も去年と比較すると少なくなってきました。また一部金融機関において業界への融資を積極的に開始するところも出ており、一部パチンコ企業においては増収増益、または過去最高の決算を発表する会社もあります。

これでパチンコ業界も安泰なのか

私は厳しい見方ですが、全くそのようには考えていません。廃業ペースが鈍化しているのは1円パチンコに代表される低玉貸し営業の台頭が要因です。なんとか1円パチンコの導入によって廃業ギリギリのところで下げ止まっているだけであり、病気でいえば末期癌であることに変わりはありません。言葉は悪いですが延命治療程度でしょう。

しかし今年になって1円パチンコのシェアが急激に増加しており、各パチンコ店で顧客の争奪戦が繰り広げられています。1円パチンコに新台導入やイベント乱発、採算度外視の出玉戦略、これでは結局は営業力のない店舗、財務体質の弱い会社は倒れることになります。

私は年末から来年にかけて廃業がもう一度加速すると考えています。1円パチンコ導入で延命している店舗は全国で数千店舗あると考えています。このうちの千店舗くらいは1円パチンコの競争に敗れて廃業を余儀なくされるでしょう。また大手に限らず、財務内容の良い企業は今後も出店を継続するはずです。無論、金融機関
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