アルドーレ代表 木村友彦が日頃、考えていることや思うことを独自の目線で語ります。

2008/12/19
ホンダF1撤退
世界同時恐慌の中、自動車業界にも激震が走っています。日本の各メーカーは今後の業績を大幅に下方修正、ほとんどの自動車メーカーが赤字に転落すると思われます。直近の決算で2兆円近い純利益を叩き出していたトヨタでさえ、赤字転落の影が忍び寄っています。アメリカのビッグ3は瀕死の状態、欧州のメーカーも大打撃を喰らっています。このままでは自動車業界の再編が繰り返されるかも知れません。

車好きの私としてはホンダがF1から撤退、スバルのWRC撤退など国産各メーカーがモータースポーツから続々手を引いているのが寂しい限りです。日本の誇るスポーツカーの次期型NSXも白紙撤回になったとか。本田宗一郎さんが生きていたら、この現状をどのように舵取りしたのでしょうか。

逆にフェラーリはF1をまだ続ける模様です。フェラーリの購買層は今回の同時恐慌なんて影響を受けない超セレブなので、フェラーリ社は影響しないのでしょうか?

私はそうは思いません。フェラーリと国産メーカーの理念や企業風土の差だと考えています。元々フェラーリの創設者のエンツォ・フェラーリはレース屋さんでした。莫大な資金の必要なレース活動、エンツォはレース活動を続けるための資金を獲得するために車両販売に着手した会社らしいです。つまり当時はレースが本業で車の製造販売は副業だったのです。もちろん、現在は車の販売が核の会社ですが、そこには創設者の理念が継承されているのです。少々の不況程度ではF1を撤退することはないでしょう。

それに比較して国産のメーカーはモータースポーツはあくまで宣伝広告塔、会社の業績が悪くなれば即撤退が今までの常套手段です。そこにモータースポーツへの理念が感じられません。ホンダはこれで3回目のF1撤退だったかな。それと比較してどんな苦境の時代もF1を徹底してやり続けてきたフェラーリは凄い!

自動車メーカーも会社によって理念や社風も様々です。







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